小倉百人一首のかるたを使った遊びに「坊主めくり」というものがあります。
歌を覚えていない小さな子も遊べます。
また、遊んでいるうちに札も覚えられるようになりますし、大人数で楽しめるのでおすすめの室内遊びです。
坊主めくりに公式ルールはなく、地域によって遊び方は様々のようです。特に、「蝉丸」という札の扱い方に差があるので、その点も含めて遊び方をご紹介します。
坊主めくりのやり方
使うのは百人一首かるたの読札(絵札)のみです。取札は使用しません。
上記画像の通り、百人一首かるたは歌の作者によって3つのグループに分けることができます。
男性 ※蝉丸を含む場合 | 67枚 |
女性 | 21枚 |
坊主 (僧侶) | 12枚 |
手順
①絵札をよく切って裏返しに置きます(山札)。そして上から順番に取っていきます。
※積みあげるとけっこうな高さになるので、くずしたり、山を分けたり、工夫をすると取りやすいです。
②自分の取った札が、
a) 男性札の場合、自分の手元に置きます(持ち札)。
b) 女性札の場合、自分の持ち札にして、さらにもう一枚引きます。
c) 坊主札の場合、自分の持ち札をすべて捨てます。
③山札がなくなって、最後に持ち札が最も多い人が勝ちです。
少し異なる別の遊び方
私が遊んだことのある上記のルールと少し異なる遊び方です。
「女性札を引くとみんなが捨てた札をもらえる」という違いがあります。
①数人で円座になり、よく切った絵札を真ん中に伏せて置きます。この時の山は、1つでなくても良くて、3個位に分けた方が、自分の選択出来る要素があることで、より単調で無くなり楽しめます。
②順番に臥せた札の上から一枚づつめくり、自分の前に見えるように置きます。
③【殿】が出れば自分の札としてカウントし、自分の前に表向けで置きます。
④【坊主】が出れば、自分の札全てを、中央に表向きに捨てる。 これで手札は無くなった状態です。
⑤【姫】が出れば、中央の放棄された札すべて自分の札に出来る。
⑥中央の伏せた札の山が無くなれば終了。
出典「京都大石天狗堂 ニュースブログ」http://www.tengudo.jp/blog/archives/1067(最終閲覧:2018年4月28日)
蝉丸について
蝉丸を男性札扱いするか、坊主札扱いするか、意見が分かれるようです。
「蝉丸は頭巾をかぶっているので坊主なのでは」という意見も確かにあります。
面倒なので男性札扱いしてしまったほうがよさそうですが、くわしく知りたい方は下記をご覧ください。
ぼうず札は「法師」か「僧正」
髪の毛を剃って、はっきりと「坊主」の姿に描かれている札は全部で12枚で、名前に「法師」あるいは「僧正(そうじょう)」が含まれます。
「法師」は僧侶のことです。
「僧正」も僧侶を意味します。さらに言えば、「僧正」とは朝廷からもらう階級のことで、「大僧正」はさらに上の階級を指します。
蝉丸の名前には「法師」も「僧正」もついていませんから、仲間はずれということになり、男性札として扱うのが妥当と言えます。
おわりに
ぼうずめくりは札が読めない小さい子どもでも遊べるのでおすすめですね。
ルールを自分なりにアレンジすれば楽しみ方の幅も広がります。ぜひ、かるたを気軽に手に取ってみてください。