古文単語帳にはたくさんの種類がありますので、いったいどれを使えばよいのか悩んでしまいますよね。そこで、人気の単語帳の中から厳選した5冊を比較して、おすすめ順にランキング形式でご紹介します。東大・早稲田などの難関大学にも対応できる受験参考書を使って、古典を得意科目にしましょう。
目次
1位:最新版 土屋の古文単語222
●東大・早稲田など、難関大学向け
総合評価 | ★★★★★(5/5) |
レベル | ★★★★★(5/5) |
覚えやすさ | ★★★★★(5/5) |
見やすさ | ★★★☆☆(3/5) |
著者の信頼度 | ★★★★☆(4/5) |
著者の土屋先生は予備校の人気講師で、大学教授でもあります。長年の指導経験にもとづいた古文の知識のエッセンスがこの単語帳に凝縮されています。
収録されている古文単語は、厳選された重要なものばかりです。222語というのは、一見、すくないように思われますが、関連する単語をイモづる式に覚えていくことによって、どんな問題にも対応できる単語力を身につけられます。
最小限かつ最大限の効果を発揮するのがこの単語帳なのです。
覚えづらい古文単語も、五七調のリズムにのって、イメージをふくらませて覚えられるので、すんなりと頭に入ります。
また、2015年に改訂された最新版では、本についているQRコードを読みとって土屋先生の講義動画を見られるというオマケつきです。
※参考:古文単語の覚え方 – 『土屋の古文単語222』を使った勉強法
2位:マドンナ古文単語230 パワーアップ版
●難関大学向け
総合評価 | ★★★★☆(4/5) |
レベル | ★★★★☆(4/5) |
覚えやすさ | ★★★★☆(4/5) |
見やすさ | ★★★★★(5/5) |
著者の信頼度 | ★★★☆☆(3/5) |
荻野文子さん、通称「マドンナ先生」は、上智大学の国文科出身の人気予備校講師です。
この単語帳の特徴は、使いやすくて見やすいことです。
色とりどりのかわいいイラストが入っていて見やすいデザインです。また、付録で古文の単語カードがついているので、カードを自分でつくらずに済みます。
例文は古文ではなく、マドンナ先生が自作した文です。現代文の中に古文単語をおりまぜているので、たしかにわかりやすいです。
3位:Key&Point古文単語330―わかる・読める・解ける
●難関大学向け
総合評価 | ★★★★☆(4/5) |
レベル | ★★★★☆(4/5) |
覚えやすさ | ★★★☆☆(3/5) |
見やすさ | ★★★☆☆(3/5) |
著者の信頼度 | ★★★★★(5/5) |
この単語帳の監修をされた中野幸一先生は早稲田大学の名誉教授で、平安文学を専門としています。文学全集の訳注をおこなった経験もある研究者の方です。
それぞれの単語に古文の例がのっていて、訳すときのポイントもわかりやすくまとめられています。
巻末には古典文学の背景知識もまとめられているので、持ち運びやすい小さな国語便覧といった印象です。
4位:読んで見て覚える重要古文単語315
●一般大学向け
総合評価 | ★★★☆☆(3/5) |
レベル | ★★★☆☆(3/5) |
覚えやすさ | ★★★☆☆(3/5) |
見やすさ | ★★★★☆(4/5) |
著者の信頼度 | ★★★☆☆(3/5) |
著者の武田博幸さんは河合塾の講師です。
単語は重要なものから並んでいて、覚えづらい意味もイラストでわかりやすく把握できます。
また、単語だけでなく、敬語表現や和歌に関する知識、そして古文常識などもまとめられています。
一冊で古文の幅広い出題範囲をカバーできるので、古文の苦手な人に向いていると思います。
5位:古文単語ゴロゴ
●一般大学向け
総合評価 | ★★★☆☆(3/5) |
レベル | ★★☆☆☆(2/5) |
覚えやすさ | ★★★☆☆(3/5) |
見やすさ | ★★★☆☆(3/5) |
著者の信頼度 | ★★★☆☆(3/5) |
著者の板野博行さんは京都大学文学部国文学科出身の予備校講師です。
この単語帳は個性的な本です。本の表紙が人気マンガのキャラクターなのでインパクトがありますよね。
内容は、古文単語をゴロあわせで覚える、というものです。
古文と何の関係もない語呂あわせの言葉を数百語、覚えることになりますが、「古文がきらいでどうしても苦手」という方にとっては、面白いイラストとインパクトのある語呂あわせが豊富にのっているので、ためしに使ってみても良いのではないでしょうか。
おすすめの古文単語帳は?
一番おすすめの古文単語帳は、総合評価で★を5個つけた『土屋の古文単語222』です。
この単語帳のもっとも優れているところは、リズムにのって覚えられるところです。
たとえば、「はしたなし」の場合は、「ハシタナシ中途半ぱで不似合いだ」となります。このように七五調のリズムにのせれば簡単に覚えられます。解説文も単語のイメージをつかみやすいようにおもしろく丁寧に書かれているので、読み物としても楽しめる一冊です。
私はこの単語帳を高校受験のときから使っていて、中学時代にひととおり覚えるくらい愛用していました。
高校時代には『マドンナ古文単語230』が学校指定の単語帳だったので、「土屋」と「マドンナ」、2冊併用するかたちになりました。「マドンナ」には『土屋の古文単語』にのっていない単語もあったので、単語の知識を補強することができました。
このようにして、私は結果的に古文の単語帳を2冊使うことになりましたが、単語帳は1冊でじゅうぶんだと思います。
古文単語に関しては、単語帳を使って覚えるのが基本ですが、文章を読んでいる中で出会った単語も覚えていくことが大切です。読みながら単語の知識をおぎなっていくので、単語帳は2冊も使う必要はありません。
だからこそ、学校の古文の授業は重要です。ノートをしっかり取って、授業であつかった古文を何度も音読することで、あらたに出会った単語をしっかり覚えていきましょう。
古文単語帳を2冊使いたい場合は?
どうしても単語帳を2冊使いたい方は、「土屋」に加えて、『Key&Point古文単語330』を使うのが良いと思います。
例文が豊富なので、単語の意味を、古文の中でじっさいに使われた例で確認できます。古典文学の背景知識もあわせて勉強できるので、「土屋」を覚えたあとに読むのにぴったりです。
※参考:古文単語の覚え方 – 『土屋の古文単語222』を使った勉強法
古文が苦手な方はこの記事をチェック
古文が苦手な方は古典文法の基本を確認して、古文の苦手意識を克服しましょう。
>> 古典文法の勉強法(基礎編)わかりやすい覚え方で用言の活用形から学ぶ
また、百人一首を品詞分解して現代語訳や文法解説をつけたページもございますので、勉強の参考にぜひご利用ください。
>> 百人一首の現代語訳一覧(わかりやすい意味と解説で恋の歌も簡単に理解)