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宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』あらすじと読書感想文(シンプルな書き方です)

宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』あらすじと読書感想文(シンプルな書き方です)

投稿日:2018年1月17日 更新日:

 宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』の簡単なあらすじと読書感想文の見本です。感想文は1616字ほど書きました。高校生や中学生の方は、この感想文の例を参考にして書き方を工夫してみてください。

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『グスコーブドリの伝記』の簡単なあらすじ

 『グスコーブドリの伝記』のあらすじは次の通りです。

 グスコーブドリはイーハトーヴの森のきこりの家に生まれたが、干ばつのおかげで農作物が不作になってしまったことが原因で、父と母は森に行ったきり帰ってこなくなってしまう。グスコーブドリは妹と二人家にとりのこされてしまう。しかし、妹はつれさられてしまい、グスコーブドリはついに一人になってしまう。その後、しかたなく養蚕の仕事をさせられたり、農家の手伝いをさせられたりし、仕事のかたわら勉強もしていた。やがて、農家のもとをはなれて、クーボー博士のもとを訪ね、博士から火山局の仕事を紹介される。火山局のペンナンネーム技師とともに火山の観測や研究をおこない、その成果から人々から感謝されるようになる。妹と再会することもでき、順調な日々をおくっていたが、あるときイーハトーヴのまちは寒波に見舞われる。カルボナード島の火山を噴火させれば人々をこの寒波から救うことができると考えたグスコーブドリは、自らの命とひきかえに噴火作業を成功させ、多くの人々を災難から救ったのであった。

 以上のあらすじをふまえて書きます。

●読書感想文の書き方を解説した記事はこちら。簡単に書くコツがあります。

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『グスコーブドリの伝記』感想文の例

 グスコーブドリはイーハトーヴの森のきこりの家に生まれたが、干ばつのおかげで農作物が不作になってしまったことが原因で、父と母は森に行ったきり帰ってこなくなってしまう。グスコーブドリは妹と二人家にとりのこされてしまう。しかし、妹はつれさられてしまい、グスコーブドリはついに一人になってしまう。その後、しかたなく養蚕の仕事をさせられたり、農家の手伝いをさせられたりし、仕事のかたわら勉強もしていた。やがて、農家のもとをはなれて、クーボー博士のもとを訪ね、博士から火山局の仕事を紹介される。火山局のペンナンネーム技師とともに火山の観測や研究をおこない、その成果から人々から感謝されるようになる。妹と再会することもでき、順調な日々をおくっていたが、あるときイーハトーヴのまちは寒波に見舞われる。カルボナード島の火山を噴火させれば人々をこの寒波から救うことができると考えたグスコーブドリは、自らの命とひきかえに噴火作業を成功させ、多くの人々を災難から救ったのであった。
 グスコーブドリが仕事をつづけながら勉強をする姿勢が印象的である。父と母、それから妹をうしなった後も、けなげに働きながら勉強をつづけていた。不幸に見舞われて、すぐに立ち上がる彼の姿に勇気をもらえたように感じる。どのようなときも前向きでいることはなかなかできることではない。落ち込んでなかなかつぎの行動にうつれないことも多いだろう。しかし、グスコーブドリは立ちあがったのである。しかたがないとはいえ、不平や文句を言うことなく仕事をつづけたのである。はじめ、養蚕の仕事をはじめたときはどのような気持であっただろうか。住んでいた家を勝手に工場に改築され、家のすみで小さくなってねむる。心細い心境だったと思われるが、グスコーブドリは淡々と仕事と勉強にはげんだのである。養蚕の仕事はとつぜん終わりをつげ、次は農家の仕事を手伝うことになるが、そこでもグスコーブドリは前向きな姿勢をくずすことはなかった。苗の病気をなおす工夫を考えたり、収穫を増やす方法を考えたり、農作業が順調に進むように心をくだいたのだ。ここでもグスコーブドリは不平も不満も口にしない。ただひたすら農作業に従事し、勉学にはげんだのである。
 つぎに、グスコーブドリの人を思う気持ちに心をうたれる。彼が農家をはなれてクーボー博士のもとを訪ねる道中、汽車の中で次のように考える。「できるなら、働きながら勉強して、みんながあんなにつらい思いをしないで沼ばたけを作れるよう、また火山の灰だの寒さだのを除くくふうをしたい」と考えるのである。グスコーブドリ自身がつらい目にあっているから、同じような不幸をほかのおおぜいの人に経験してほしくないと思うのだろう。彼のその優しさが、働くこと、そして勉強することへの動機づけになっている。グスコーブドリの優しさには人としてのあるべき姿が示されている。おおぜいの人が彼と同じような優しい心を持っていたら、世界はより素晴らしいものになるだろうと感じられる。彼の優しさは物語の最後まで、つまり彼の人生の終わりまで変わることがない。多くの人の生活を守るために、自らの命を投げ出すのである。おさないころに不幸な体験をした彼は、自分と同じ境遇の人をこれ以上生み出したくないと考えたのだ。人のために命まで投げ出してしまう心の優しさと勇気に感服させられる。自らを犠牲にしてだれかを救う姿は、『銀河鉄道の夜』に登場するカムパネルラに共通する。自己犠牲のテーマは宮沢賢治が大切にした考えなのだ。本当の幸福とは一体何なのだろうか。自らの幸福を追求することが本当の幸福なのだろうか。必ずしもグスコーブドリの行動が正しいとは言えないが、彼の行動の根底にある優しさや勇気は、みならうべきであると考えられる。私は自分のことばかり考えて行動してはいないだろうか。そのように自らの行動や考え方をみなおすきっかけとなる物語なのである。

(1616字)

感想文をスラスラ書くコツ
 

まとめ

 グスコーブドリの優しさと、自己犠牲に焦点をあてて書いてみました。グスコーブドリの行動に対して反対の意見を述べることもできそうな気もします。

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