目次
原文
国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/pid/2567305)より引用(「▼」印は引用者による)。
翻刻(普段使っている字の形に直したもの)
春のはしめのうた 太上天皇
ほの〲と春こそ空にきにけらし天のかく山霞たなびく
釈文(わかりやすい表記)
春のはじめの歌 太上天皇
ほのぼのと春こそ空に来にけらし天の香具山霞たなびく
字母(ひらがなのもとになった漢字)
保乃保乃止春己曽空尓幾仁介良之天能閑久山霞多那飛久
現代語訳
春のはじめの歌 太上天皇(後鳥羽院)
ほんのりと、春はまず空に訪れたらしい。天の香具山に霞がたなびいている。
語釈と文法、品詞分解など
春こそ空に来にけらし
「こそ」は強意の係助詞で、已然形の係り結びをする。「けらし」は「けるらし」が転じた語で、「~たらしい」の意味。
- き カ行変格活用動詞「来(く)」連用形
- に 完了の助動詞「ぬ」連用形
- け(る) 過去の助動詞「けり」連体形
- らし 推定の助動詞「らし」已然形(※係り結び)
天の香具山(あまのかぐやま)
大和三山のひとつ。
※参考:香具山(橿原市)
https://www.city.kashihara.nara.jp/soshiki/1021/1/2/4/3961.html
本歌
ひさかたの天の香具山この夕べ霞たなびく春立つらしも(『万葉集』1812、作者未詳)


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