目次
原文
国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/pid/2567305)より引用(「▼」印は引用者による)。
翻刻(普段使っている字の形に直したもの)
春たつ心をよみ侍ける 摂政太政大臣
みよし野は山もかすみて白雪のふりにし里に春は来にけり
釈文(わかりやすい表記)
春、立つ心を詠み侍りける 摂政太政大臣
み吉野は山も霞みて白雪のふりにし里に春は来にけり
字母(ひらがなのもとになった漢字)
美与之野八山毛可須三天白雪乃婦利丹之里仁春盤来尓遣利
現代語訳
春が訪れた心を詠んだ歌 摂政太政大臣(藤原良経)
吉野の里は、山も霞んで、ついこの間まで降っていたこの古里にも、春は訪れたことだ。
語釈と文法、品詞分解など
立春
寒さも峠を越え、春の気配が感じられる(国立天文台、こよみ用語解説 (https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/faq/24sekki.html) )
白雪のふりにし里
「ふり」は「降り」と「古り」の掛詞(かけことば)で、「白雪の降る」と「古里」を掛ける。
- ふり ラ行四段活用動詞「ふる」連用形
- に 完了の助動詞「ぬ」連用形
- し 過去の助動詞「き」連体形
来にけり
- き カ行変格活用動詞「来(く)」連用形
- に 完了の助動詞「ぬ」連用形
- けり 過去の助動詞「けり」終止形
本歌
春立つといふばかりにやみ吉野の山も霞みて今朝は見ゆらむ(『拾遺和歌集』春、壬生忠岑)


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